肺炎球菌ワクチン接種をお勧めします

65歳以上の高齢者、特に慢性肺疾患(肺気腫、気管支喘息等)や心臓病(虚血性心疾患、慢性心不全)、肝硬変症、人工透析をうけている患者さんは肺炎球菌ワクチン接種をお勧めします。

市中肺炎の約30%を占める肺炎球菌性肺炎で有意に死亡率を低下させることが知られています(参考文献)。 効果は5年間持続し、インフルエンザワクチンの接種と合わせると相乗効果があります。自費(医療機関で若干異なりますが大体8000円)ですが、1−2回の旅行や飲食を見合わせても接種する価値はあります。

 

参考文献 英国の権威ある医学雑誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに三重大の先生が論文を発表されていますが、ワクチン投与患者さんで肺炎球菌性肺炎を発症した方は502人中14人で死亡者は0人(死亡率0%)、ワクチン投与しなかった患者さんで肺炎球菌性肺炎を発症した方は504人中37人で死亡者は13人(死亡率35.1%)でしたhttp://www.bmj.com/content/340/bmj.c1004.full